高専生や、これから研究で画像処理を始めたい皆さん、こんにちは! 北海道大学の大学院でAI(画像処理)の研究をしているヒグマです。

研究室でYOLOを使えって言われたけど、環境構築でエラーが出まくって心が折れそう……」 そんな相談をよく受けます。

確かにぽちぽちモジュールを入れちゃうとPCが壊れてしまいます。

最初は自分のPC環境を汚さずに、ブラウザだけでサクッと試すのが一番です!

この記事では、Google ColabでGPUを有効にし、UltralyticsをインストールしてYOLO26の画像検出を試す手順を解説します。
まず公式画像で動作確認し、そのあと自分の画像をアップロードして推論します。環境準備とサンプル推論だけなら短時間で試せますが、初回のインストール、モデルの自動ダウンロード、GPUの割り当て状況によって所要時間は変わります。

自作データでの学習やファインチューニングはこの記事では扱いません。まずは「Colab上でYOLOが動いた」という状態を作っていきましょう。

YOLOとは(30秒だけ説明)

YOLO(You Only Look Once)は、画像の中の「何が」「どこに」あるかを一瞬で検出する最強のAIモデルです。

人、車、犬、スマホなど80種類のものをリアルタイムで見つけることができます。

YOLOを直感的に理解したい方はこちら

💡 余談:なぜ急に「26」? 

2026年1月に最新版の「YOLO26」がリリースされました。

現在までのモデルはYOLO11でいきなり番号が飛んでいますが、これはコミュニティ版のv12やv13との混同を避けるため、Ultralytics社があえて「年号(2026年)」ベースにナンバリングを飛ばしたそうです。

準備するもの

  • Googleアカウント

  • 以上!

手順1: Colabを開いてGPUをONにする

まずは Google Colab を開いて、「ノートブックを新規作成」をクリックします。 YOLOの計算は重いので、Googleの強力なGPUを無料で借りましょう。

上部のメニューから 「ランタイム」 → 「ランタイムのタイプを変更」 を選び、ハードウェアアクセラレータを T4 GPU に変更して保存します。

手順2: Ultralyticsをインストールする

ノートブックのセル(入力欄)に以下のコマンドをコピペして、左側の再生ボタン(または Shift + Enter

!pip install -U ultralytics

インストール時間は環境によって変わります。完了したら、ちゃんとGPUが認識されているか以下のコードを追加して確認してみましょう。

import ultralytics
ultralytics.checks()

実行結果に CUDA:0 (Tesla T4) のような文字が出ていれば準備完了です!

手順3: 公式画像で検出してみる

まずは、公式が用意しているサンプルのバスの画像で動かしてみます。コードはこれだけです。

from ultralytics import YOLO

# モデルをロード(初回は自動ダウンロードされます)
model = YOLO("yolo26n.pt")

# サンプル画像で推論
results = model("https://ultralytics.com/images/bus.jpg")

# 結果を表示
results[0].show()

たった数行のコードで、バスと人物がしっかり検出されました! yolo26n.pt の「n」はnano(最軽量モデル)の意味です。他にも s / m / l / x とサイズがあり、大きいほど精度は上がりますが処理は重くなります。まずはnanoで十分です。

手順4: 自分の画像で検出してみる

ここからが本番です!自分がスマホで撮った写真や、研究対象の画像をアップロードして検出させてみましょう。

from google.colab import files
uploaded = files.upload()  # 実行するとファイル選択ダイアログが開きます

アップロードが完了したら、そのファイル名を指定して推論します。

# 「自分のファイル名.jpg」をアップロードした名前に書き換えてください
results = model("自分のファイル名.jpg")
results[0].show()

今回はこの画像を使って実行してみようと思います!

実行結果がこちら!

私は人が3人とネクタイ、そして本を検出することができました!

皆さんの写真には何が写っていましたか?

🔬 研究に使える小技

単に画像を表示するだけでなく、検出された「クラス名」と「AIの自信度(信頼度)」の数値をデータとして取得したい場合は、以下のようにループを回すと一覧で出力できます。レポートやプログラムへの組み込みに便利です。

for box in results[0].boxes:
    cls_name = model.names[int(box.cls)]
    conf = float(box.conf)
    print(f"{cls_name}: {conf:.2f}")

まとめ

  • ColabならローカルPCを汚さずにYOLOを試せる

  • 推論コード自体は実質5行のコピペでOK

  • 公式画像と自分の画像で推論の流れを確認できる

まずはこの「動いた!」という感覚が一番大切です。YOLOの仕組みを先に整理したい場合はYOLOを直感的に理解する記事へ、Colabではなく自分のPCでGPU環境を作りたい場合はYOLO26をAnacondaでGPU環境構築する記事へ進んでください。

自作データで特定のモノ(例えば自分だけのオリジナルロボットの部品など)を認識させる学習・ファインチューニングは、この記事とは別の段階で扱います。

一緒に研究を頑張っていきましょう!