高専進路ガイド

専攻科に向いている人

研究を続けながら進路を考えたい高専生へ。専攻科の強みと、選ぶ前に知っておきたい注意点を本人の経験から整理します。

ヒグマ九州の高専出身/専攻科から旧帝大大学院へ進学

この項目が多いなら専攻科寄り

専攻科は、現在の研究と環境を活用して次の進路へつなげる選択です。

本科の研究を続けたい
学費と生活費を抑えたい
大学院進学を考えている
進路を考える時間がほしい
学会発表などの実績を作りたい
今の高専環境に大きな不満がない
01 / WHO IT FITS

専攻科は「研究を続けながら考えたい人」に向く

専攻科の強みは、本科から始めた研究を止めずに、進路を考える時間を2年間確保できることです。

自分も本科卒業時点では、行きたい企業も、将来やりたい仕事も明確ではありませんでした。ただ、研究自体は面白く、もう少し続けたいという気持ちはありました。

進路が未確定でも、研究を続けたい理由があるなら、専攻科は十分に前向きな選択です。

「決められないから残る」だけでは弱いですが、「研究・学会・院試準備に2年間を使う」と決めれば、専攻科は大きな助走期間になります。

02 / MERITS

専攻科を選ぶ主なメリット

研究を継続しやすい

本科で集めたデータや作った装置を引き継ぎやすく、成果を学会発表や論文へつなげやすいです。

学費を抑えやすい

国立高専の専攻科は、一般的な大学への編入より生活環境を変えずに済む場合が多く、総費用を抑えやすいです。

院試の準備時間を取りやすい

研究テーマと志望研究室を照らし合わせながら、大学院選びを進められます。

教員との関係を継続できる

自分の強みや研究過程を知る先生から、進学相談や推薦書の支援を受けやすいです。

03 / CAUTIONS

逆に、専攻科が向かない人

現在の高専生活や研究室そのものを変えたい人には、専攻科が合わない可能性があります。

環境を変えたい気持ちが強いなら要注意

同じ校舎、同じ教員、近い人間関係が続くため、「大学へ行けば新しい自分になれる」と考えている人には物足りなく感じやすいです。

  • 今の研究テーマを続けたくない
  • 大学の授業やサークルを経験したい
  • 学部段階から希望大学の看板を持ちたい
  • 専門を大きく変えたい

この項目に強く当てはまるなら、編入を前向きに検討した方が納得しやすいです。

04 / TWO YEARS

専攻科の2年間を無駄にしない使い方

入学前に「2年後の出口」を仮決めする

就職か院進かを完全に決める必要はありません。ただ、いつまでに判断するかは決めておきます。

研究成果の目標を数字で置く

学会発表、受賞、論文、共同研究など、卒業時に説明できる成果を一つ以上作ります。

高専の外へ出る

学会、インターン、共同研究、大学院説明会を使い、同じ環境に残る弱点を補います。

院試科目は早めに確認する

研究が忙しくなってから始めると間に合わないため、志望校の試験科目を1年目から確認します。

専攻科を選ぶ判断基準

専攻科は「楽だから残る場所」ではなく、研究と進路選択の時間を買う場所です。

向いている研究を続けたい/費用を抑えたい/院進を考えている
注意が必要環境を変えたい/現在の研究を続けたくない

書いた人:ヒグマ

九州の高専出身。専攻科を経て旧帝大の大学院へ進学。兄は同じ高専から旧帝大へ3年次編入。両方を近くで見た経験をもとに、高専生の進路選択について書いています。